山下周一
ポルシェ唯一の日本人カーデザイナーである山下周一さん。27歳でカーデザイナーを志し、カルフォルニアの「アートセンター」を経て、メルセデスベンツやサーブを経て2006年にポルシェに入社。ポルシェで初めてデザインを任されたのは、2009年に登場したパナメーラのフェイスリフト。彼が一番好きな車種は「911」で、そのデザインに携わることは特に重要だと話します。
ポルシェ911のデザインは、シンプルでありながらダイナミックなラインが特徴です。山下さんは、911のデザインにおいて伝統と革新のバランスを重視しています。新しい技術や素材を取り入れつつも、911らしさを失わないようにすることが彼の使命です。911のデザインは、エンジンの後部搭載レイアウトから生じる独特のプロポーションを持ち、そのフォルムは一目でポルシェと分かるアイコンとなっています。
「Porsche. Dream Together」などの活動を通じて、子どもたちに夢を持つことの大切さを伝えることにも力を入れています。未来のバケットリストには、ポルシェへの貢献と異業界とのコラボレーション、さらには宇宙ビジネスへの関心もあります。
内田和美
ポルシェ初のワゴン、パナメーラ スポーツツーリスモのデザインを手掛けた内田和美さん。1978年生まれの彼は、東京都市大学卒業後に富士重工業(現SUBARU)に入社。インプレッサのワゴンやレガシィアウトバックのエクステリアデザインを担当した後、2012年にポルシェAGに入社しました。
パナメーラ スポーツツーリスモは、セダンモデルと比べ全高が5mm高いだけでありながら、乗車定員が4名から5名に増え、荷室容量が520リッターに拡大。リアのオーバーハングやテールライトの処理が特徴的で、ステーションワゴン的なプロポーションとなっています。
内田さんのデザインフィロソフィーは、「機能性と美しさの両立」にあります。彼は、パナメーラ スポーツツーリスモのデザインにおいても、エレガントでありながら実用的なデザインを目指しました。スポーツツーリスモは、リアのデザインにおいて特に工夫が凝らされており、スリムなテールライトと滑らかなリアエンドが特徴です。これにより、ワゴンながらもスポーティさを失わないデザインが実現されています。
ポルシェのデザインは機能性と美しさを両立させることが目標であり、内田さんもそのポリシーを体現しています。彼は、ポルシェのDNAを受け継ぎながら新しいものを追求し、常に進化を続けることがポルシェのデザインフィロソフィであると強調します。
まとめ
山下周一さんと内田和美さん、二人の日本人デザイナーはポルシェの伝統と革新を融合させたデザインを実現しています。彼らのデザインは、ポルシェの魅力を引き立て、機能性と美しさを両立させるものです。ポルシェとコラボするデザイナーたちの活躍に、これからも注目していきましょう。